一般社団法人のメリット・デメリット

「社団法人」とは、共通の目的を実現しようとする人の集まりのことで、「一般社団・財団法人法」に基づき法人となるものです。株式会社とは異なり、社員に剰余金の配当や残余財産の分配をすることは出来ません。
【歴史的経緯】 2008年に施行された「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」(一般社団・財団法人法)により、法人格の取得と公益性の判断が分離され、会社設立の場合と同じく「準則主義」をとることになりました。すなわち旧公益法人制度においては、官庁の許可がなければ法人を設立できませんでしたが、この制度改革により、定款を作成して、公証人の認証を受けて法務局に登記申請を行えば、一般社団・財団法人が設立できることになりました。

 

1 一般社団法人のメリット

@設立手続や運営が簡単 一般社団法人は「準則主義」を取っているため、NPO法人のように監督官庁の認証は不要です。まあ、社員数も2人でよく、設立が容易です。さらにNPO法人の場合には毎年監督官庁への事業報告が義務付けれられていますが、一般社団法人にはそのような義務はありません。

 

A設立時の費用負担が少ない 株式会社の場合、登録免許税が15万円ほどかかりますが、一般社団法人の場合には6万円になります。資本金は不要になります。

 

B税制上のメリットがある 「非営利型法人」に該当すれば、税制上収益事業から生じた所得に関してのみ課税対象となります(法人税法2条9号の2、同法施行令3条)。また公益認定を受けると、みなし寄付税度や寄付金控除の適用等、更に税制上のメリットが用意されています。

 

2 一般社団法人のデメリット

@利益の分配が出来ない  一般社団法人は、構成員に剰余金の分配をすることが出来ません。

 

A公益認定は難しい  「公益社団法人」となるための要件は非常に厳格で、これを満たすことは相当に難しいです。

「非営利型」一般社団法人

一般社団法人のうち、一部、税制上の優遇措置を受けられる非営利型法人となるための要件として以下があります。以下の1または2つの要件を全て満たした法人に限っては、34種類の収益事業以外から得た所得について、法人税が非課税になります。

 

1.非営利が徹底された法人

1 剰余金の分配を行わないことを定款に定めていること。
2 解散したときは、残余財産を国や一定の公益的な団体に贈与することを定款に定めていること。
3 上記1及び2の定款の定めに反する行為を行うことを決定し、又は行ったことがないこと。
4 各理事について、理事とその理事の親族等である理事の合計数が、理事の総数の3分の1以下であること(理事は最低3名必要)。

2.共益的活動を目的とする法人

1 社員(会員)に共通する利益を図る活動を行うことを目的としていること。
2 定款等に会費の定めがあること。
3 主たる事業として収益事業を行っていないこと。
4 定款に特定の個人又は団体に剰余金の分配を行うことを定めていないこと。
5 解散したときに、その残余財産を特定の個人又は団体に帰属させることを定款に定めていないこと
6 上記1から5まで及び下記7の要件に該当していた機関において、特定の個人又は団体に
剰余金の分配その他の方法により特別の利益を与えたことを決定し、又は与えたことがないこと。
7各理事について、理事とその理事の親族等である理事の合計数が、理事の総数の3分の1以下であること(理事は最低3名必要)。

 

【収益事業とは】

収益目的34事業

1 物品販売業
2 不動産販売業
3 金銭貸付業
4 物品貸付業
5 不動産貸付業
6 製造業
7 通信業
8 運送業
9 倉庫業
10 請負業
11 印刷業
12 出版業
13 写真業
14 席貸業
15 旅館業
16 料理店業その他の飲食店業
17 周旋業

18 代理業
19 仲立業
20 問屋業
21 鉱業
22 土石採取業
23 浴場業
24 理容業
25 美容業
26 興行業
27 遊技所業
28 遊覧所業
29 医療保険業
30 技芸教授業
31 駐車場業
32 信用保証業
33 無体財産権の提供等を行う事業
34 労働者派遣業

設立手続の流れ

一般社団法人の設立の流れは以下になります。

 

お客様との面談(基本事項の決定) *必要書類のご案内
  ↓
商号・目的等の確認・調査
  ↓
定款案の作成
  ↓
確認・相談
  ↓
定款認証(公証役場)
  ↓
設立登記(法務局)
  ↓
登記完了
  ↓
関係各署への届出(税務署等)
  ↓
完了

基本事項の決定

1 機関設計

一般社団法人の必置機関として、社員総会及び理事1人以上が必要となります(ただし、「非営利型」にする場合には、理事が3名以上必要となります)。また定款の定めによって、理事会、監事又は会計監査人を置くことが出来ます。理事会設置の場合と、会計監査人を設置する場合には、監事を置かなくてはなりません。

パターン1  社員総会 + 理事
パターン2  社員総会 + 理事 + 監事
パターン3  社員総会 + 理事 + 監事 + 会計監査人
パターン4  社員総会 + 理事 + 理事会 + 監事
パターン5  社員総会 + 理事 + 理事会 + 監事 + 会計監査人

 

2 社員総会

社員総会は、一般社団法人の組織、運営、管理について決議することができる最高意思決定機関である。社団は、人の集まりによってできるものであるため、社員は2人以上必要となります。なそ社員は法人や団体もなることができます。

 

3 理事

法人の業務執行をする者である。理事会を設置した場合には、最低1人以上の代表理事を定めなければなりません(さらに幹事をおこなければなりません)。

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